理事長所信

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2019年度 一般社団法人 京丹後青年会議所スローガン

感受性応答セヨ~感性を研ぎ澄まし表現しよう~

一般社団法人 京丹後青年会議所 2019年度理事長 田中 槙太朗

2019年度 一般社団法人 京丹後青年会議所 理事長所信

【はじめに】

1949年、日本の青年会議所は「明るい豊かな社会」の実現を理想とし、青年会議所運動が始まりました。設立から70年、混沌と流転の時代という平成の終わりを迎えようとしている今、明るく豊かな社会とはどのような社会を指すのでしょうか。戦後、物質的な豊かさを求める時代から精神的な豊かさを求める時代へと移り変わり、個々の価値観が尊重され多様性が重要視される時代へと変化してきました。そして、よりパーソナルな情報や活動がSNSやWEB上に溢れ、共感を求める時代を迎えています。また、人工知能やテクノロジーの導入が進む時代の到来により、人が持つ想像力や創造力がさらに重要視され感性を磨き表現することが求められてくるのではないでしょうか。

時代の変化により、豊かさの概念が多様化してきた今、わたしたちは物事の本質を曇りなき眼で見極め、より独創的な視点でこのまちを見つめなおす必要があります。今こそ、想像力を豊かに持ち「明るい豊かな社会」の実現に向け活動や運動を展開してまいりましょう。

【感性を育むまちづくり・青少年育成に向けて】

国は、地方創生に向けた施策の一部として政府関係機関の地方移転を進め、芸術文化の振興、文化財の保存・活用、国際文化交流の振興等を使命とする文化庁を2021年までには「新・文化庁」として京都に移転させる計画を進めています。2017年6月には文化芸術振興基本法が改正され、新たに「文化芸術基本法」が施行されました。前文には「文化芸術は、人々の創造性を育み、その表現力を高めるとともに、人々の心の繋がりや相互に理解し尊重し合う土壌を提供し、多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものであり、世界の平和に寄与するものである。」とあります。

わたしたちが住み暮らすまちは、多彩な地形からなる豊かな自然や約1300年に遡るといわれる悠久の歴史、恵まれた風土の中で育まれた食という様々な魅力的な資源に囲まれています。これらのまちの魅力に文化芸術の視点を取り入れ、融合させることにより、地域が本来持ち得ているポテンシャルや魅力を、より引き出すことができるのではないでしょうか。文化芸術は人々に夢や喜び、感動を与えるものであることはもとより、人間の自由な発想と表現により一人ひとりのかけがえのない自己の実現に寄与するものです。また、子どもから高齢者まであらゆる人々に社会参加の機会を与え、人と人とを繋ぎ、地域社会の形成にとって不可欠なものです。京丹後全体をフィールドとし、関係諸団体、地域住民と共に文化芸術と触れ合う機会を創出することにより、まちの魅力の新たな表情を見出す活動や運動を行ってまいりましょう。

また、地域の未来を担う大切な子どもたちにおいても文化芸術に触れることにより、本来持っている豊かな感性をさらに育むことは、地域の未来にとっても子どもたちの成長においても非常に重要です。創造力は生きる上での大切な力になってくれます。現在の学校教育の現場においては、音楽や図画工作などの授業を通しての感性教育はあるものの、とりわけ芸術に触れる機会は多くありません。まずは、わたしたち大人が文化芸術の持つ力を認識し、子どもたちに伝えていく必要があります。文化芸術と共に触れ合う機会を創出し「子どもの未来」と「これからの社会」を創造してまいりましょう。

【戦略的な会員拡大・情報発信に向けて】

わたしたちが、先輩諸兄姉より受け継いできた地域に根差した活動や運動は次代へと繋ぎ、永続的に展開していかなければなりません。そのためには、このまちを思う仲間が増えるということが京丹後の活力へと繋がっていくという認識を共有し、一人ひとりが京丹後青年会議所全体で会員拡大を成功させるという意識を醸成していくことが必要です。同じ志を持った仲間を増やすためには、まず一人ひとりが青年会議所活動の意義を再認識することが重要です。さらに、会員拡大を成功させるためには、会員が他から憧れる存在となり魅力を感じる組織になることが大切です。多くの仲間が集まり多様性を持った組織で活動をすることにより、様々な価値観や創造力を共有し、時には違いを受け入れることはわたしたち自身の成長にも繋がります。全国各地の青年会議所会員が減少を続けている中でも、会員拡大に成功している青年会議所はあります。会員拡大の成功事例を研究し、新たな情報を集め戦略的に会員拡大を進めてまいりましょう。

また、わたしたちの活動や運動を広く認知、共感してもらう上で情報発信は重要な役割を担っています。しかし、様々なツールが持つ適性を理解せずに、発信を行っているだけでは効果的な情報発信へと繋がりません。情報を取捨選択していく現代において、より多くの目に留め、選ばれる情報の発信を行うためにもデザインの力は必要です。様々なツールの適性や特徴、ターゲットを見極め、共感を集めるためにもデザイン性を取り入れた情報発信を戦略的に行ってまいりましょう。

【継続できる防災に向けて】

 近年、地震や異常気象などの様々な自然災害により、全国各地域で被害が増加しています。京丹後青年会議所としても例年、防災・減災に関する事業を行ってまいりました。昨年には、「避難所」をテーマに京丹後市において初めてとなる地域独自で避難所運営マニュアルを策定中の地区と共同で開催を行い、地域住民を巻き込んだ防災意識を大きく向上させることができました。国としても「防災4.0未来構想プロジェクト」が設置されるなか、京丹後においても地域住民、地域の企業を巻き込み「想定外」に対して想像力を働かせ、判断力を養うことのできる防災意識の醸成が必要です。防災意識を広く京丹後市民に浸透させ、市全体として地域住民が主体的に継続できる防災に対する活動や運動を展開させてまいりましょう。

【結びに】

 2020年、京丹後青年会議所は創立から55周年を迎えます。この記念すべき年を迎えることができるのも先輩諸兄姉が同じ志を持った多くの仲間と共に、「明るい豊かな社会」の実現に向け活動や運動を継続して展開されてきたからです。54年目を迎える本年度は、創立50周年ビジョンとして掲げた「魅力あるひとづくり」「夢あるまちづくり」「行動力ある組織づくり」を見つめなおすとともに検証を行い、創立55周年という節目から京丹後の未来に向けた新たなビジョンへと導いていかなくてはなりません。また、京丹後青年会議所の歴史を振り返り、連綿と続く歴史の糸を紡いで来られた先輩諸兄姉に感謝を伝え、未来への期待と力強さを感じていただく必要があると考えます。

新たな京丹後の新時代を切り拓くべく、一人ひとりが京丹後の未来に向け想像力豊かに表現してまいりましょう。

ひとりひとりのドキュメントが共鳴し、一個一個の心の底に灯火が灯る時、感受性は応答する。

わたしたちはあきらめない。

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